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闇の法廷が再び開かれた。主催の鷹見玲子は、 柏森判事、米田検事、深木弁護士らとともに、 超豪華クルーザー・北星号に招かれる。正体不明の 老人が、何人たりとも知る由も無かった法廷の存在 をつきとめ、いとも簡単に暗黒に潜むメンバーたちを 集めたのだった。そして、あろうことか、その老人は 鷹見らに、船上で裁判を開始せよと命じた。 裁かれるのは、宗教法人という隠れ蓑を利用し、 巨額の富と血塗られた人脈を手にした宣撫教団。 宣撫教団は入信を拒み教祖を否定する信者の夫に 地獄の苦しみを味わせ、眼に留まった美女を 拉致、監禁、そして洗脳するなど、悪辣の限りを つくしていた。さらに政界にも進出している教団は、 連立与党の一角を担い、もはや向かうところ敵無しの 巨大な邪悪組織となっていた。しかし謎の老人は 自らが神となり、闇の法廷は月となり、 邪教集団の正義の捌きを下すため、いま立ち上がる。 前作・闇の法廷でも充分面白かったのですが、 さらにスケールアップし、長編となって還って来た シリーズ第二弾。前作では、表の法廷が解き明かせ なかった謎を暴き、真犯人に鉄槌を下すものでしたが、 今作では、敵は正面切っての悪の組織、 抵抗もさるものながら、闇の法廷に攻撃すら仕掛ける 始末。倒しがいのある奴らです。 教祖は安原耕平。この「んんんん・んーんー」という 名前の響き、当然あの事件・あの人物が浮かびますよね。 しかしあの事件は平成7年。この作品は昭和63年。 しかしあの団体は昭和63年にはすでに活動していました。 ピーク時の2万人にはおよばない、1000人という信者でしたが、 多少マスコミでも話題となっていたようです。 予言なのか、偶然なのか、宗教家の「んんんん・んーんー」 という響きはありがちなのか?答えは永遠に闇の中です。 この作品すごいところがひとつ。 死刑が出た場合、船ですから、船底がパカッと開いて 鉛を括られた人が無造作に海に消えていきます。 なんという残忍な。映画やドラマで報復劇がやけに あっさりしている理由がわかった気がします。 いくら相手が極悪人とはいえ、こういった処刑に、 いいぞいいぞとなってしまうと、自らの人間性が おかしくなってしまうのですね。うーぬ。 後半ちょっと、自衛隊組織と軍備の解説が激しく 脱線しがちではありましたが、こういった国家が動くあたりは、 飛蝗群でおなじみ、『蒼茫の大地滅ぶ』と何か相通ずるものが ありましたよ。ええ。 そういえば、またも新たなタイプの首相登場でした。 蒼茫〜の畦倉首相には及びませんが、 保身的な挙動に腹の立つばかり。 しかし、謎の老人と闇の法廷、略して闇法メンバーの 協力タッグはとにかく強かった。 寿行’sキーワードその漆拾肆:G機関 今回の名言 柏森 「にはならないの!」 ↓amazonで現物を。 古本なら10円くらいから。 鉛の法廷
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