西村寿行を安楽死から読みつくす

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zoom RSS 襤褸の詩

<<   作成日時 : 2007/11/28 23:46   >>

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狐憑き騒ぎに狂った村から少女を救い出した、
老掏摸の亀造、賭場荒らしの三四郎、元刑事の源吉は、
それぞれの路に還っていったが、やはりまともに
生きることはできなかった。三人が三人とも尾羽打ち枯らして
放浪していたが、とある祭りでばったり再会する。
飢えきった三人は、血迷いごとと悟りつつも、猿の隠し持つ
百万円を奪おうと試行錯誤を繰り返す。ところが、
この猿を狙った謎の組織が現れ、三人は命をも狙われてしまう。
源吉が元刑事の機転を利かし、幾度となく危機を乗り越えると、
敵はついにその魔手を出雲阿紫に差し向けた。
敵はどうやら各国選りすぐりの情報機関。しかし、三人の
道化ぶりに歩調を合わせるように、諜報員たちも失態を
続け、複数の組織を巻き込んだ闘いはドロ沼の様相を
呈してきた。そんな中、これもある組織と思われる謎の
武闘美女集団が、源吉たちのアジトとなった阿紫亭を占拠する。
特にリーダーの”むらさき”こと雪琴(シュエチン)の
妖艶乱舞には、源吉たちの味方、かつて源吉を罠に嵌めた
郁子、墓石を抱えて暴れるほどの力自慢・加寿子も
全く手が出ないほどだった。各国機関に源吉一味の
抹殺指令が下ったとき、一行は、最後の切り札として
山奥の盗っ人村へと救いを求めて旅立った。


あまりに酷似した出だしに、思わず「あ、これ前読んだ」と
一回中断してしまうという『蘭菊の狐』の続編。
前作も決して公衆の面前で読みやすいものでは
なかったですが、今回は先生の作品の中でもベスト3に
入る読みにくさ。郁子さんや、登場からそういった場面を想像
させる雪琴さんはまだしも、あの気高さでは誰にもひけをとらない
出雲阿紫嬢まで大変な目にあってしまいます。

しかし、振り返ると、いろんな場面で中心となる人物が
めまぐるしく入れ替わる展開は、たった一冊とは思えない
濃い内容。あんなこともあったな、こんなこともあったな。

前作から続いて、百萬年を離さない猿(名前ないなこいつ)
ですが、さらに憎たらしく、亀造爺が飢えてくるとそっと
百万円を差し出すとのこと。しかし、資産を増やそうと
しないところは所詮猿。ロバートキヨサキの足元にも
およびません。

ちょっと残念なのは、源吉さんが結構な活躍を見せ、
亀造爺もトラブルメーカーではあるものの、掏摸の掏摸たる
所以をいかんなく見せつけますが、三四郎氏が・・・
賭場も出てこないし、雪琴さんの下着を洗わさせられるという
哀しい扱い。でも、よーく考えると50過ぎなのですね、
この人。それにしては、よく走ったり怒ったりしてますわ。

そういえば加寿さんのイメージは特徴からいくと
どうしてもホルスタイン・モリ夫さんになっちゃいますよね。

後半、キーマンとなる『ゴンベ』という人物が出てきますが、
どうしてもどうしても、赤ちゃんが風邪引き、それを湿布で
治そうとする、あの詩が浮かんできますね。
これが襤褸の詩也。。。


寿行’sキーワードその捌拾壱:軛(くびき)をはめる

今回の名言
源吉   「他人ので味わっちまった」


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 古本なら10円くらいから。
襤褸の詩
襤褸の詩(うた) (光文社文庫)

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