西村寿行を安楽死から読みつくす

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zoom RSS 旅券のない犬

<<   作成日時 : 2007/12/21 00:15   >>

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一頭の旅券を持たない犬がいた。紀州犬ジュウベエは
四歳の雄。ジュウベエは、ケニアで起きた邦人惨殺事件の
犯人を襲い、飼い主の復讐を遂げたことで一躍有名となった。
ジュウベエは、たった独りでケニアの街を出るが、
UPI記者バコールは、日本にいる残された息子のもとに
向かったのだと主張する。帰巣本能を超えたもう一つの能力
で、数千キロの旅に就いたというのだ。残された息子の哲人も、
ジュウベエに呼応し、邂逅を誓って、試練の旅に出る。
しかし、ジュウベエは悲運にも、旅の途中で、KGBから生まれた
国家紛争の火種と成りうる、極秘マイクロフィルムを身に
まとわされてしまう。ジュウベエの旅は、その距離や自然との
闘いのみではなく、人間の手によってその身を危険にさらされる
ものとなってしまう。危険はもちろん哲人、バコールのもとにも訪れ、
バコールは敵の拷問により廃人となり、哲人は経験の浅さから
色仕掛けに惑ってしまった。なんとか窮地を凌いだ哲人は、
世界各国で活躍するジュウベエに対し、自分のふがいなさを
感じ、たくましく成長しながらジュウベエに接近していく。
ジュウベエは、バコールの主張を裏付けるがごとく、
海を渡り、山を越え、力強く前進していた。KGBの陰惨なまでの
攻撃をかいくぐり、哲人と、ジュウベエの距離が縮まったとき、
両者の前にバキロフとセイドフというとぼけたトレジャーハンターが
現れ、物語は意外な方向へ進んでいく。


西村寿行氏の描く犬は賢い。
西村寿行氏の描く犬は優しい。
西村寿行氏の描く犬は悪人は平気で殺す。
はじめの登場で、二人の喉を咬み裂いたときには、
もしかして、人間の敵として追われるのでは?と
ちょっとハラハラしましたが、悪人は殺してよいということに
なっていました。

このお話、これまでのパターンを少し崩していくふしがあります。
これまで記憶では完遂のなかった、例の指1本1本に
ささくれ立った竹を刺していくという拷問をバコールが最後まで
くらってしまったり、バルツビール系といえば、なんでも
しゃべってしまうでおなじみでしたが、万能ではないと言い放って
しまったり。ラストあたりも、これまで極秘事項といえば、
無に還ったり、まったく触れられずに終わったりしましたが、
今回はあっさり、ああなります。

といったあたりが新鮮。

ところで、バキロフとセイドフに、瓢と糺をダブらせた方は
多いんじゃないでしょうか、どう考えてもアルメニア版、
街シリーズでしたね。でしたよ。

しかし、またまた最強の紀州犬登場で、
いよいよ犬1グランプリを開きたい気分でした。
(拷問女グランプリもそろそろできそうです。)


寿行’sキーワードその捌拾参:人売組織

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